塩狩峠


今日から3月。
高校3年生の皆さん、
ご卒業おめでとうございます!


昨日、2.28は、
冬の北海道「塩狩峠」において、
長野政雄さんが乗客の命を救うために、
その身を投げ出し殉職されてから
110年の記念日でした。

先月のオープンチャペルのテーマは、
三浦綾子氏の小説で知られる「塩狩峠」でした。

この小説は、
2018年「新潮文庫の100冊」(泣ける本)
選ばれています。

私が小説「塩狩峠」と出会ったのは、
高校2年生の夏休み…
それは読書感想文を書くためでした。

最初は寝転びながら読んでいましたが、
塩狩峠の急勾配をあえぐように上っていた客車が
連結器から離れ逆走し始めるという、
緊迫した場面にさしかかると、
いつの間にか身を起こし…

客車の転覆事故を防ぎ、
乗客たちの命を助けるために、
小説の主人公である永野信夫が
自分の身を線路に投げ出し
自分の命を犠牲にして客車を止める場面に至っては、
畳の上に正座し…
感涙にむせび泣いていました。


それから20年後、
私は初めて塩狩峠に立ちました。


友のために自分の命を捨てること、
これ以上に大きな愛はない。
(ヨハネによる福音書15:13)

そこは、
今もなお「大きな愛」が
その芳香を放ち続ける場所でした。

訪れる人の心を、
キリストの燃えるような愛に引き寄せ、
愛に燃やし、駆り立てる場所でした。

愛は死のように強く、
…最もはげしい炎です。

(雅歌8:6 口語訳)

キリストの愛が
わたしたちを駆り立てている
(コリントの信徒への手紙二5:14)


わたしたちが神を愛したのではなく、
神がわたしたちを愛して、
わたしたちの罪を償ういけにえとして、
御子をお遣わしになりました。
ここに愛があります。
(ヨハネの手紙一4:10)

イエス・キリストは十字架において、
私たちの罪の身代わりの犠牲となり、
その命を十字架上に投げ出されたのです。

十字架において、
神の愛が
誰の目にも見える姿で
あらわされました。

あゝ、十字架、
ここに、愛があります。

神は愛なり!